オタクの頭に桜

二次オタと宝塚オタとアイドルを並行する

私が星組「霧深きエルベのほとり」を勧める理由


正直な話を言うと、初見さんに星組を勧めることって私は少しだけ避けていました。


見た目の良さ、綺麗さ、星組にしかないものは沢山あります。

それでもやはり初見に目に入るのはトップコンビです。

本当に申し訳ない話なのですが、スカピンを見た際はどちらかというとお二人共空回りしているように見えて「大丈夫なのか」と不安になってしまったのです。


紅ゆずるの良さ、綺咲愛里の美しさ。

いくらでも語れます。大好きです。

ただ、初見に勧めるにはまだその頃不安要素が大きかったです。


それを覆してくれたのがこの「霧深きエルベのほとり」でした。


正直最初は古い作品、上田先生が潤色など今の星組でやる意味とは?と思いました。

NHKで先に流れたエストレージャスも最初は「あれ、地味…?」とチケットの売れ行きを不安視しました。


だけど生で見た瞬間、その不安は一気に消え失せたのです。


カール演じる紅さんの不器用な優しさや世間知らずなご令嬢でふわふわしているあーちゃん。グッジョブ!でした。

この作品を星組で再演したい!と踏み切ってくれた上田先生、宝塚にとても感謝しました。

それくらい、エルベは私の心を掴んだのです。


正直これ今の星組の代表作アナザーワールドになるのでは?いや、それはそれでいいけど!と思っていたのでまったく真逆をいったエルベに本当に拍手を送りたい。


マルギットの台詞にこんなものがあります。

「祭りの熱に酔って恋をしたのかもしれない。だけど祭りの熱に酔って家出をしたのではありません!」


これ、冷静に考えるとカールがとても可哀想なんですよ。

シュザンヌがフロリアンとマルギットを探している最中、シュザンヌが「あなたがお気の毒で、可哀想で…」というセリフもシュザンヌ容赦ないな!?って思いました。ここらへん、姉妹似てると思う。

姉妹して本当に言葉に棘があるよね…


話を戻します。とにかくその時のカールの表情を見てほしい!

すっと瞳から光が消えるんです。いや、そりゃそうやわかるで…ってなります。

カールは本気でマルギットを愛していたからこそその言葉でふっと我に返ってしまったんじゃないか。そう思いました。


マルギット、本当に冷静に行動を見ていると本当に世間知らずで「大丈夫大丈夫!」ってカールが嫌がる席に座らせるし色々行動に甘さが見えるんですよ。

そのあとのカールとマルギットの行動が過激だったり。

カールに関してはそういう行動に出る違和感はなかったのですがマルギットに関してはここで私は完全に「恋に恋する少女」だなと思ったのです。

カールの行動はアンゼリカとの再会もあり歯止めが効かなくなったのかなって思いました。


カールって好きな女の幸せを願うことの出来るとても素敵な人だと思っているんですがそれを素直に出すことは出来なくて嫌われることでそれを叶えるわけですよ


え、え?しんどくない???

もっと自分中心で生きてええんちゃう!?あと札束でパンパンがまじ怖い泣くわ


ってのが私の感想です()


またその後カールの妹と船乗り仲間が結婚して「幸せにしろよ」って言って見送るしこの対比しんどいんですよ。カールとフロリアンも対比っぽいなと思いつつ、カプ的にいえばカールとマルギット、カールの妹ベティ(水乃ゆりさん)とトビアス(七海ひろきさん)が対比っぽくないですか??あんな別れ方して幸せになるやつ見たら私なら病みます。

でも別れた後にアンゼリカとお話出来て、そのあとの酒場での本音を叫ぶシーンでだいぶその闇も晴れたのかなと思いつつ、死ぬ時まで悪者でいたくないって泣くカールに涙が止まらなかったわけですよ…


そのあとフロリアンとマルギットがカールを追いかけに来るけどもう遅い……

追いかけてきたマルギットはカールを愛していたと思ってます。

まあ順番的に言うと


出会い→祭りの熱に酔って口説かれついていく


夜を明かした後→カールに恋、恋に恋している


最後→カールへの恋が愛に変わる


であってほしい。


ロリアン(礼真琴さん)に関しては出来すぎててそりゃシュザンヌは好きになるし、でも結婚するにしては出来すぎててしんどいかな…って思いました。でも多分彼の愛は深いと同時に重いと思います。


ロリアンらしからぬ発言だなと思ったのはシュザンヌに対して「いつか君を好きになるかもしれない」的なこと言ったことですね。

めっちゃ追いつめられとるやん…つら…ってなりました。


カールとフロリアンって多分出会い方が違ったら普通に友達やってそうですよね。割と気が合うんじゃないかなって思いました。


でも私はフロリアンはシュザンヌを愛することはないと思います。

たとえこれでマルギットと上手くいかなくても彼が愛するのはまったく別の女なのではないかな…



というわけで、さすがに書きすぎたのでとりあえずここまでで。

また気が向いたらちらちら書こうかなと思います。